メモワールイナバさんで、鳥取東部の僧侶30名以上が集まり意見交換会がありました。宗派をこえこれだけの方が集まるのは滅多にないことだと思います。
テーマは直葬について、でした。
メモワールさんによると自社で行った葬儀の1割は直葬とのことです。僧侶不在の葬儀です。
さすがに鳥取はつながりがまだ生きているようで、直葬の葬儀が増えていると発言されるお寺さんはいらっしゃいませんでした。
ただし、宗教離れ、経済的な理由などにより鳥取でも増えていくことは間違いないでしょう。また、お寺に所属されていない方もいらっしゃいますから、お寺は変化に鈍感な面もあるでしょう。
いまはまだ、「葬儀は住職さんにお願いしたい」という気持ちをお持ちのご家族が多いわけです。まわりの目、世間体もあるでしょう。しかし、だんだんと、あるいは急激にかもしれませんが、そうはいかなくなるでしょう。
私としては、直葬の流れを止めることはできないと思っていること、お寺はご門徒さん、地域とのつながりを作り直していくことが大切ではないかといったことを発言しました。
僧侶が式に必要かどうか判断するのは結局、仏教の教えにその方がうなづける何かをお持ちであるかどうか、お寺とつながりがあるのかどうかになっていくのでしょう。それがなければインターネットなどの情報量にとても太刀打ちできません。
「葬儀は高すぎる」と打ち込めば、解決方法をパソコンが教えてくれますから。きょうの発言でも、「直葬で申し込まれた檀家さんを説得して読経の申し出をし、業者にお経を読みたいと連絡したが断られた」という話があり、なかなかシビアだなと感じました。このような事例が生まれているなかで、メモワールさんも対応を迫られているのでしょう。そのようななかでも僧侶の意見を聞く場をつくられたということに、商売を超えた儀式への思いを感じました。
会を継続的に開くかどうか、さまざま意見が出されましたが、おそらく横のつながりをもちたいというお寺さんは引き続き参加されるのではないかと思います。難局に立ち向かうには個々の頑張りだけてなく、仲間が友が必要です。
いい機会をつくってくださったメモワールさんに感謝です。