『ペスト』を読みました

カミュの『ペスト』を読み終えました。

いくつもの、とても印象的な表現に出会いましたが、2つだけ。

ヒロイズムなどという問題じゃないんです。‥ペストと戦う唯一の方法は、誠実さということです。

リウーは少し身を起し、そして心の平和に到達するためにとるべき道について、タルーには何かはっきりした考えがあるか、と尋ねた。 「あるね。共感ということだ」

人びとへの誠実さ、そして共感。カミュは人が生きていく道を極限状態を描く中で際立たせたかったのでしょうか。神を信じるものも、信じないものも、力を合わせてペストに立ち向かっていきます。あるものは死に、あるものは生き残ります。解放された人々は喜びに満ち溢れますが、カミュはそこにも心をよせつつ、不条理を記憶し、決して忘れてはいけないと読者に訴えかけます。いまと重なり、胸を打つとともに、私たちは過去の記憶からいったい何を学んでいるのだろうかとも思います。

でも、多分、反省を迫るということにとどまれば、それはカミュの思いを活かすこととは違うようにも思います。人間を守るために、できるだけ広く手をつなぐことの大切さをカミュは訴えているからです。そこにくみとらなければならないメッセージがあると思いました。

さて、私は電子書籍で読んだわけですが、なかなかよいなと思う点がありました。ワードを検索すればページ数が表示され、そのページに容易にいくことができます。登場人物や言葉の解説をしてくれますし、コピーしてメモやメールに添付することもできます。

本を本棚に並べてという満足感はないのですが、長編を電子書籍で読むのも案外いいなと思いました。

投稿者: 西法寺

西法寺のHPを管理している釈大朗です。よろしくお願いします。

“『ペスト』を読みました” への 1 件のフィードバック

  1. 読み負けました。そんな読後感なのですね。わたしは新潮文庫で同書を読んでいましたが、昨日からお尻に火がボーボーとついた状態になった通信教育レポートを書いていたら、本には手が届かず。
    連休最終日の明日は読めるだろうか

    いいね

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中