坊守です。
きのう、西法寺の桜の開花宣言の日記を読み、桜を詠んだ昔の歌を反芻(すう)していました。ホントに沢山ありますよね。

10代のころは、
【願わくば 花の下にて春死なん…】
という、西行法師のサクラの歌が、切なく響いて好きでしたが、
最近は【世の中に 絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし】(この世に桜なんてなければ、咲いただの、散っただの心揺らすことなく、春をおだやかに過ごせたろうに)という超有名な歌(伊勢物語)に対して詠まれた、
【散ればこそ いとど桜はめでたけれ 憂き世になにか久しかるべき】(桜は散るからこそますます素晴らしいのです。この憂き世に、永遠につづくモノなどないのですから)
という歌が好みです。
有限だからこそ、愛おしい…ちょっと仏教テイストを感じませんか?
それはどうあれ、
あっという間に2020年の4分の1が終わるとは、唖然、呆然。ここにもはかない現実が。夕方近くなって仕事から帰ると、裏庭の乙女椿(オトメツバキ)が咲いていることに気づきました。なんのお世話もしていないのに、花は去年よりたくさん!

ワサッと枝ごと切って、住職の部屋に活けました。
ナモさんも食らいついてきました。さいきん、花を活けるときはだいたいやってきて、お花をチェックします。
