岩井窯の山本さんのお宅におじゃまして、さまざま興味深い話をうかがいました。
亡きお母さんが浄土真宗の熱心なご門徒であったそうです。「同行といって、お坊さんではないけれど、熱心な信者の方がはなしに来ていました。母は、よく行っていたようです。昔の農家は貧乏で子だくさん。その日暮らしのなかで癒しがなくてはならなかったのだと思います」
知り合いの業者さんに方にお願いして作っていただいたというけやきづくりのお仏壇も見せていただきました。「子供も孫もここに来ると自然と手を合わせるようになり、いただいた品はまず阿弥陀さんにお供えするということが当たり前になりました」
岡山で千日回峰行を二度、万行した大阿闍梨・酒井雄哉さんの講演会に参加した際、知り合いの方の中立で、楽屋でお話を聞いたことがあるそうです。酒井さんは、厳しい修行を通じて、「おかげさまということがわかりました」とおっしゃったということです。
山本さんは若い頃より「おかげさま」との民藝の思想を大切に、喜びを共有する場づくりを進めてこられました。
短い時間でしたが、お話から刺激を受けました。
今度はコーヒーをいただきに喫茶の方におじゃましたいと思います。