仏壇をしまわれるご門徒さんのところで閉扉(へいひ)法要をつとめました。家主さんが引っ越すことになり、その先には仏壇を置くことができず、仏壇じまいとなったそうです。
引っ越し作業の手をしばし休めていただいて正信偈を読み、御文章を拝読し、御本尊・阿弥陀如来の立ち姿の意味するところを少しお話しました。そして、次のようなことをお伝えしました。
先日、90代の方のお宅にうかがった際のこと。高齢ということもあり、お住まいは娘さんのところに変わり、朝昼晩とあげていたお経をあげられなくなったそうです。娘さんが心配して聞いたところ、「仏さんがいつでも護ってくれているから」とおばあちゃん。
目の前に仏壇はなくても、いつでも阿弥陀さんは私とともにいらっしゃるのです。おばあちゃんの一言から、そのように私も学ばせていただきました。