吉本興業の幹部の記者会見は大々的に報じられていますが、私は別の話に注目しています。
アメリカの話ですが、2025年から最低賃金を15ドルとする法案が先週、米下院を通過しました。日本円で1600円になります。
アメリカの最賃は現在7.25ドルですから2倍に引き上げるということです。もっとも上院とトランプ大統領が控えていますから審議されるかどうかは不透明。いずれにしても次の大統領選挙の争点になりそうです。
数年前からファーストフード店で働く人たちが声をあげてきたこと、昨年の中間選挙で民主党が下院で過半数をこえたことが追い風になったようです。
日本ではどうでしょうか。
鳥取の最賃は762円で全国最低レベル。全国平均は874円。東京が985円で最高です。
これでは若者は地元に残れないでしょう。
経済の論でトリクルダウンといって、上が潤えば下にしたたり落ちるという考え方があります。
しかし、現実はそうなっていません。お釈迦様はとっくの昔にお見通しです。「愚かな人びとは分かち合うことをたたえない」とのことばどおりの現実です。
若い人たちのためにも、日本の最賃を大胆にひきあげる、それによって地域に若者の定住をはかる。地方再生の切り札だと思うのですが。