浄土真宗には「食事のことば」があります。
「食前のことば」
多くのいのちと、みなさまのおかげによりこのごちそうをめぐまれました。
深くご恩をよろこび、ありがたくいただきます。
「食後のことば」
尊いおめぐみをおいしくいただき、ますます御恩報謝につとめます。
おかげでごちそうさまでした。
19日、継職法要の後の祝賀会で、みんなでお唱えするためにカードを印刷しました。

注目したいのは「恩」と「報」です。
「恩」は「私のためにしてくださったことを自覚する」という意味があります。
「報」は、報いるとともに、「報(しら)せる」という意味があります。
多くのいのちによって生かされる私たち、
恩としては返すことができないけれども、いのちを大切にしよう、いのちの尊さを報せていこう、
そんな思いを込めたことばであると思います。
食事の際に、いただきますも、ごちそうさまもあまり口にする機会がありません。
それだけにこの「食事のことば」は新鮮な響きがあるように思います。
そういえば、ドラマ「孤独のグルメ」の井ノ頭五郎さんの「いただきます」「ごちそうさま」のことば、いいなあと思うのは私だけではないでしょう。